- VTuberに必須のアバター(モデル)の作り方を知りたい
- 2Dアバターと3Dアバターの違いが知りたい
- 無料でアバター作成できるの?
近年、VTuberの数は急増しています。VTuber活動を始める際、2Dや3Dアバターの制作は必須です。
しかし、プロにアバター制作を依頼すると高額な費用がかかることが多いでしょう。
そこで、今回は無料で使えるソフトやアプリを活用することで、自分だけのアバターを簡単に作成できる方法を紹介します。
VTuberモデル/アバターの作り方は個人と企業勢で異なる
VTuberは、2Dや3Dアバターなしでは活動を開始できません。アバターは、VTuberの「顔」として、リスナーに強く印象を与えます。
個人でVTuber活動を始める場合、アバターを自分で用意する必要がありますが、モデリングのスキルがある人は少なく、外部のクリエイターに依頼することが一般的です。
出展:ココナラ
ココナラには、2Dや3Dモデリングを得意とするクリエイターが多く、価格はクリエイターによって異なります。そのため、ニーズに合ったものを選ぶことが大切です。
一方で、企業所属のVTuberは、プロのクリエイターにモデルを制作してもらえるという魅力があります。
出展:YouTube
ホロライブプロダクションに所属する戌神ころねさんは、2Dアバターをrariemonnさん、3Dアバターをぽんぷ長さんが制作しました。
出展:X
出展:X
これらの有名クリエイターにモデルを手がけてもらうことで、品質の高いアバターを使った活動が可能になります。
しかし、個人でこうしたクリエイターに依頼すると高額になるため、まずはココナラなどで探すのが現実的な選択でしょう。
VTuberのアバター作りは2Dと3Dで費用や難易度が異なる
VTuberのアバター作りには、2Dと3Dの2つの選択肢があり、それぞれ費用や難易度が異なります。以下で、詳しく解説します。
2Dの費用や難易度
2DのVTuberアバターは、イラストに動きをつけることで制作され、制作費用を抑えられるのが特徴です。
- イラストをそのまま動かすので作画が安定している
- コストや技術的なハードルが低い
3Dの費用や難易度
3DのVTuberアバターは立体感があり、よりリアルな動きや仕草を表現できるのが大きな魅力です。
- 360度の全身を映し出し自由に動かせる
- ダンス動画やアクションのあるコンテンツ制作が可能
- 2Dに比べると高額になりやすい
しかし、これだけではわかりにくい方もいるかもしれません。以下に、ホロライブプロダクションの星街すいせいさんの2Dと3Dを比較してみました。
2Dがアニメの作画っぽく見えるのに対し、3Dは立体的に見えます。これが2Dと3Dの違いです。
【個人勢】VTuberの作り方
個人勢のVTuberになるためには、まずはアバターを調達しなければなりません。
アバターは、主に次の3つの方法で準備できます。
自作する
- STEP1:自分のアイデアや世界観に基づいてキャラクターデザインを決める
- STEP2:専用ソフトを使って2Dや3Dのモデルを作成
なお、詳しい作り方については下記で詳しく解説しているので「VTuber作りのポイント」をご覧ください。
モデルを購入する
ココナラなどの、クリエイターと購入希望者を結ぶサイトを活用して、既存のモデルを購入することもできます。
価格はクリエイターによって異なりますが、自分の理想に近いモデルを選ぶことが可能です。
絵師やモデラーに依頼する
絵師やモデラーはX(旧Twitter)などのSNSに自身の作品を公開していることが多く、気になるクリエイターにコンタクトを取り、カスタムモデルを依頼することもできます。
まずはSNSで作品をチェックし、好みのクリエイターを見つけましょう。
VTuberの制作にかかる費用・相場は
個人でVTuberを制作する場合、費用は制作方法によって大きく異なります。以下で、3つのケースを見ていきましょう。
個人でVTuberを制作する場合
自作の場合、キャラクターデザインは自分で行うため、費用を安価に抑えられます。
2Dアバターの制作には、Live2Dというソフトを使用することが多く、ソフトの購入費は1~2万円ほどです。
3Dアバターについては、無料で使用できるモデリングソフトが多数存在するため、基本的にはコストをかけずに制作できます。
ただし、自作するためには一定のデザインやモデリングスキルが必要になることに留意してください。
制作会社に依頼する場合
制作会社に依頼する場合の費用は高額です。
キャラクターデザインの相場は、約12〜100万円で、有名な制作会社に依頼すると高くなる仕組みです。
2Dアバターの制作費は約30万円、3Dアバターの場合は70~100万円ほどかかることが多いでしょう。
プロに依頼することで、クオリティの高いモデルを手に入れることができますが、費用が大きな負担となる可能性があります。
フリーランスクリエイターに依頼する場合
フリーランスのクリエイターに依頼する場合、費用は比較的安く抑えられます。
キャラクターデザインは約10万円、2Dアバターは5~10万円、3Dアバターは10万円程度が相場です。
制作会社に依頼するよりも手頃な価格で高品質なモデルを手に入れられる可能性が高いでしょう。
一方で、フリーランスの場合でも、スキルや経験によって価格は変動します。特に人気の絵師の場合、フリーランスでも高額になります。
無料で簡単にVTuberを作る方法
無料で簡単にVTuberを作る方法として、3つの方法を紹介します。
VRoid Studioを利用する
VRoid Studioは、誰でも無料で3Dキャラクターをモデリングできるソフトです。
髪型や顔のパーツを自由に選んで組み合わせ、パラメーターを調整して自分好みにカスタマイズすることができます。
さらに、色や模様を細かく描き込むことも可能で、簡単に柔らかい表情や服装の着替えができる点が大きなメリットです。
しかし、デフォルトの設定が強いため、一部の視聴者から「VRoid顔」と見なされ、個性が出しにくい点がデメリットとしてあげられます。
無料のモデルを使う
無料のVTuberモデルを使う方法もあります。これは、すでに完成されたアバターを手軽に手に入れることができ、すぐに配信を始められるのが大きなメリットです。
また、操作の練習としても利用できるため、初心者には最適でしょう。
しかし、無料モデルはクオリティが低いことが多く、他のユーザーと同じモデルを使うことで、混乱やトラブルに巻き込まれる可能性もある点がデメリットです。
なお、無料モデルを探す際には、BOOTHサイト内などで「VTuberモデル」と検索すると数多くヒットするので、チェックしてみてください。
出展:BOOTH
配信アプリを使う
無料で簡単にVTuberを作る方法として、配信アプリの利用もおすすめです。
topiaやREALITYといったアプリでは、モデルや機材がなくてもすぐにバーチャル配信を始めることができます。
アプリ内でVTuberアバターを簡単に作成でき、そのままアプリ内で配信をスタート可能です。
特別なスキルや準備が不要なため、手軽にVTuber活動ができる点が大きなメリットで、初心者でもすぐに楽しむことができるでしょう。
VTuberやVライバーになりたい方の無料オススメアプリについては、以下の記事で解説しています。
VTuberモデルの作成ソフトオススメ5選
2Dや3DのVTuberモデル作成に役立つ、おすすめのソフトを5つご紹介します。
各ソフトにはそれぞれ特徴があり、使用目的やスキルレベルに応じて最適な選択肢が異なるため、ぜひ参考にしてみてください。
2Dモデル作成ソフト
2Dモデル作成ソフトとして「イラストを描くことに特化したソフト」と「イラストをモデルとして動かすソフト」を分けて紹介します。
イラストを描くことに特化したソフト「Photoshop」
概要 | 高度な画像編集ソフトウェア写真修正、合成、デザインに幅広く利用可能 |
メリット | プロ仕様の画像編集ができる自分のニーズに合わせてカスタマイズ可能 |
デメリット | 初心者には操作が難しい高価(年間34,680円) |
イラストを描くことに特化したソフト「CLIP STUDIO PAINT」
概要 | ペイントソフト漫画原稿制作にも対応 |
メリット | 豊富な無料素材があり、多様な画材のタッチで描けるPhotoshopに比べると安価で安いプランで年間2,800円、高いプランで年間7,800円 |
デメリット | 初期設定が細かい操作に慣れるまで難しい |
イラストをモデルとして動かすソフト「Live2D」
概要 | イラストを動かすことができる2Dアニメーション制作ツール |
メリット | 既存のイラストに動きをつけ、VTuberモデルを簡単に作成できる比較的安価である(年間15,708円) |
デメリット | 精密な調整が必要で、スキルが要求される |
イラストをモデルとして動かすソフト「Adobe Character Animator」
概要 | 2Dキャラクターアニメーション制作ソフト |
メリット | 自分の表情や動きをリアルタイムで反映させることができるPhotoshopと連携可能 |
デメリット | 価格が高価で、月額でも10,780円、年間では129,360円 |
3Dモデル作成ソフト
3Dモデル作成ソフトでは以下のソフトがおすすめです。
Blender
概要 | 無料の3Dモデリングツール広く使用されている |
メリット | 完全無料で多機能3Dモデルのカスタマイズが無限大 |
デメリット | 慣れていないと操作が難しい習得に時間がかかる |
VTuberモデルの作成の依頼方法3選
VTuberモデルの作成を依頼する際、個人クリエイターに依頼するか、制作会社に依頼するかを選ぶことができます。
Vtuber制作は個人と制作会社どちらに依頼すべき?
個人クリエイターは、ココナラなどのプラットフォームを通じて依頼が可能です。
比較的安価で、独自性のあるデザインが期待できますが、クリエイターのスキルの見極めやコミュニケーションの難しさから、完成度に差が出ることもあります。
一方、制作会社はコストは高くなりますが、クオリティが高く、モデルだけでなく、動画コンテンツの作成まで一貫して対応できるのがメリットです。
個人のクリエイターに直接依頼する
VTuberモデルを、個人クリエイターに依頼する方法として、いくつかのプラットフォームが利用できます。
SKIMA
SKIMAは、クリエイターにVTuber用の立ち絵やSNSアイコン、ロゴなどをオーダーメイドで依頼できるサイトです。人と被らない作品を手に入れたい方におすすめでしょう。
nizima
nizimaは、Live2D公式のマーケットで、イラストやLive2Dデータの売買が可能です。
オーダーメイド取引もでき、イラストとLive2Dそれぞれのクリエイターを検索しやすいサイト設計となっています。
ココナラ
ココナラは、知識やスキルを売り買いするマーケットプレイスで、すでに完成しているVTuberモデルを選んで購入できるため、手間をかけずにすぐに活動を始められる点が大きなメリットです。
BOOTH
BOOTHでは、同人誌や音楽CD、ゲーム、オリジナルグッズの販売だけでなく、完成済みのVTuberモデルを購入できます。
また、気に入ったクリエイターに追加で料金を支払う「投げ銭」機能もあり、クリエイターを応援することも可能です。
制作会社に依頼する
VTuberモデルの制作を依頼する際、制作会社に頼むことで高クオリティなモデルを手に入れることができます。
まず「VTuberモデル 制作会社」などのキーワードでインターネット検索を行い、複数の会社を比較しましょう。実績や評判、予算に応じた選択が重要です。
以下で、実績豊富な3つの企業を紹介します。
デジタル職人株式会社
デジタル職人株式会社は、法人個人を問わず、VTuberアバターの制作実績が豊富で、運用目的に応じた提案も行ってくれるため、効果的な運用が可能です。
株式会社ジーアングル
株式会社ジーアングルは、2D3Dどちらも制作可能で、プロモーションに特化したアニメーション制作の相談もできます。ハイクオリティなアニメ制作も必要な場合には、こちらが最適でしょう。
株式会社なのです
株式会社なのですは、日本文化の「かわいい」を追求したデザインで、多くのVTuberキャラクターのモデリング実績があります。独自の魅力を持ったキャラクターを作りたい場合におすすめです。
VTuber作りのポイント
VTuberを作る際には、事前の準備や計画が重要となります。以下で、4つのポイントについて見ていきましょう。
コンセプトや方針を決めておくこと
始めに、コンセプトや方針を決めておくことが重要です。自分がどのようなキャラクターとして活動したいか、どんなファン層をターゲットにするかを明確にしておくと、その後のデザインや活動方針もブレません。
動かすことを想定したキャラクターデザイン
2Dや3Dモデルは、実際に動かすことが前提となるため、複雑すぎるデザインは動作に支障をきたす可能性があります。シンプルかつ魅力的なデザインが、動作のスムーズさと表現力を高めるポイントです。
依頼する場合の相場やルール
クリエイターに依頼する際は、評価を確認して信頼できる人を選び、依頼内容を具体的にまとめて伝えることが大切です。
また、予算やスケジュール、契約書などの事務的な面もしっかり確認しましょう。とくに、契約や権利関係についてはトラブル防止のためにも明確にしておく必要があります。
2Dや3Dについて事前にしっかりと勉強しておくこと
ソフトの操作やキャラクターデザインの基本を理解せずに始めると、途中で挫折しやすいため、必要な知識を事前に身につけることが成功のポイントです。
その他VTuberになるために必要なものの作り方
VTuberとして活動するためには、キャラクターモデルだけでなく、配信や動画に必要なさまざまな要素も準備する必要があります。以下で、主な3つについて見ていきましょう。
動画のサムネイル
サムネイルは動画の顔となる部分であり、視聴者にクリックしてもらうための大切なポイントです。
無料で使えるデザインツール「Canva」や「Photoshop」などを利用して、文字や画像を組み合わせて魅力的なサムネイルを作成しましょう。
オリジナルのロゴ
オリジナルのロゴは自分のブランドを確立する大きな一歩です。ロゴ作成には「Illustrator」や「Canva」などのツールを活用し、VTuberのキャラクターや配信テーマに合ったデザインを考えましょう。
この時、シンプルかつ認識しやすいロゴを作ることがポイントです。ロゴは配信画面やSNSのアイコンなど、さまざまな場所で使われるため、汎用性を考慮して作成するといいでしょう。
配信画面のデザイン
配信画面は視聴者が長時間見るため、見やすさと個性を両立したデザインが求められます。「OBS Studio」などの配信ソフトを使用し、レイアウトや背景、コメント欄のデザインなどをカスタマイズ可能です。
なお、ホロライブプロダクションのさくらみこさんが以前、サムネの作り方を紹介する配信を行っています。
出展:YouTube
このような、先輩VTuberの作成方法を見て、勉強することもおすすめです。
VTuberの作り方に関するよくある質問
VTuberを始める際の、よくある質問について答えていきます。
VTuber作成を依頼した場合の費用の相場は?
VTuberモデルを依頼する場合、費用は依頼内容やクリエイターの経験によって、大きく異なります。
2Dモデルの場合、相場は約5~30万円程度で、Live2Dでの動き付けなども含まれる場合は、さらに高くなることもあります。
3Dモデルはより複雑で、約10~100万円ほどかかることが一般的です。有名クリエイターや絵師に依頼すると費用が跳ね上がるため、予算に応じて依頼先を選ぶことが重要です。
VTuberモデルの著作権は誰のもの?
VTuberモデルの著作権には、主に2つのパターンがあります。
まず、ココナラなどのサイトでアバターを購入した場合、製作費に著作権譲渡料が含まれていることが多く、この場合は著作権が購入者に移転します。そのため、著作権を巡るトラブルは少ないでしょう。
もうひとつは、著作権がクリエイターに残り、VTuberが利用許諾を受けるケースです。この場合、クリエイターの許可範囲内でアバターを使用することが求められます。
たとえば、無断でグッズを販売するとトラブルになる可能性があるので注意してください。
つまり、VTuberとして安心して活動するためには、著作権の譲渡についてあらかじめクリエイターと明確にしておきましょう。
VTuberになるためにはモデル以外に何が必要?
VTuber活動に必要なのはモデルだけではありません。
配信や動画編集のためのソフトや、マイク、ウェブカメラといった基本的な配信機材が必要です。
また、動画のサムネイルや配信画面のデザイン、オリジナルのロゴや配信に使う音楽など、ブランドイメージを構築するための要素も欠かせません。
なお、VTuberになるための詳細は以下の記事で解説しているので、参考にしてください。
まとめ:VTuberの作り方は多種多様!企業所属も選択肢の1つ
記事のおさらいとして、VTuberモデルは個人でも用意できますが、企業に所属するとクオリティの高いモデルを提供してもらえるメリットがあります。
個人でモデルを作る場合は、ソフトを使った自作やクリエイターに依頼する方法がありますが、時間と費用がかかることも考慮が必要です。
企業所属なら、有名クリエイターが手がけたモデルでデビューするチャンスもあります。
もしVTuber活動に興味があるなら、オーディション応募を検討し、準備を始めてみましょう。